专利摘要:
本発明は、薬理活性を有する新規なインドール誘導体、それらの製造方法、それらを含有する組成物およびエストロゲン受容体β介在疾患の処置におけるこれらの化合物の使用に関する。
公开号:JP2011512382A
申请号:JP2010547163
申请日:2009-02-17
公开日:2011-04-21
发明作者:アーロン、ビー、ミラー;アンドリュー、ケネス、タクル;アントワネット、ウィルソン;クリストファー、ノルベルト、ジョンソン;シ、リャン;ジャンカルロ、トラーニ;スティーブン、ジェームズ、スタンウェイ;デイビッド、ジー、ジョーンズ;デイビッド、ティモシー、マクファーソン
申请人:グラクソ グループ リミテッドGlaxo Group Limited;
IPC主号:C07D209-08
专利说明:

[0001] 本発明は、薬理学的活性を有する新規インドール誘導体、それらの製造のための方法、それらを含む組成物およびエストロゲン受容体β介在疾患の処置におけるこれらの化合物の使用に関する。]
[0002] エストロゲンは、生殖器系の発生および維持に関与する細胞過程における周知の内分泌レギュレーターである。エストロゲンはまた、骨、肝臓、心血管系、および中枢神経系などの多くの非生殖組織においても重要な作用を有することが明らかになっている。エストロゲン受容体は、リガンド活性化転写因子であり、核ホルモン受容体サブファミリーに属する。リガンドを結合すると、これらの受容体は、二量体化し、応答エレメントとして知られているDNAの特定配列と直接結合することにより、または転写因子(AP1など)と相互作用すること(この転写因子は次には特定のDNA配列と直接結合する)により遺伝子転写を活性化することができる。加えて、エストロゲンは、キナーゼ媒介シグナル伝達カスケードを介してエストロゲンの作用を媒介し得ることが現在明らかになりつつあるが、この研究の大半は依然として実験的なものである。Kousteni et al., Journal of Clinical Investigation, (2003), 111, 1651-1664(上記教示に関しては、引用することにより本明細書の一部とされる)。]
[0003] 歴史的に、エストロゲンは、現在、エストロゲン受容体α(ERα)と呼ばれている単一のエストロゲン受容体を通じてそれらの生物活性を示すと考えられていた。しかしながら、最近になってエストロゲン受容体の第2のサブタイプ(エストロゲン受容体β(ERβまたはERベータ)と呼ばれる)が発見された。Kuiper et al., WO97/09348およびKuiper et al., Cloning of a Novel Estrogen Receptor Expressed in Rat ProstateおよびOvary, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1996, pp. 5925-5930参照。ERβはヒトにおいて発現される。Mosselman et al., ERβ: IdentificationおよびCharacterization of a Novel Human Estrogen Receptor, FEBRS Lett., 1996, pp. 49-53参照。エストロゲン受容体のこの第2のサブタイプの発見は、エストロゲンシグナル伝達の生物学的複雑性を著しく増大させた。]
[0004] ERβの組織分布は齧歯類において十分にマッピングされているが、それはERαと一致しない。マウスの子宮などの組織は主としてERαを発現するが、一方、マウスの肺は主としてERβを発現する[Couse, et al., Endocrinology 138: 4613-4621 (1997)、Kuiper, et al., Endocrinology 138: 863-870 (1997)]。同じ器官内であっても、ERαとERβの分布は区分化され得る。例えば、ラットの卵巣では、ERβは顆粒膜細胞において発現が高く、ERαは莢膜細胞および間質細胞に限定される[SarおよびWelsch, Endocrinology 140: 963-971 (1999)]。しかしながら、前記受容体は共発現されるという例があり、ERαとERβはヘテロ二量体を形成することができるというin vitro研究の証拠もある[Cowley, et al., Journal of Biological Chemistry 272: 19858-19862 (1997)]。]
[0005] 最も効力のある内因性エストロゲンは17β−エストラジオールである。17β−エストラジオールの活性を模倣または遮断する多数の化合物が記載されている。17β−エストラジオールとほぼ同じ生物学的作用を有する化合物は、「エストロゲン受容体作用薬(agonists)」と呼ばれている。17β−エストラジオールと組み合わせて与えたときに17β−エストラジオールの作用を遮断するものは、「エストロゲン受容体拮抗薬(antagonists)」と呼ばれている。実際には、エストロゲン受容体作用薬とエストロゲン受容体拮抗薬との活性の間には連続したつながりがあり、一部の組織ではエストロゲン受容体作用薬として働くが他の組織ではエストロゲン受容体拮抗薬として働く化合物がある。混合活性を有する化合物は、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERMS)と呼ばれ、治療上有用な薬剤であり得る。同じ化合物が細胞特異的作用を有し得る正確な理由は解明されていないが、受容体コンフォメーションおよび/または共調節タンパク質の環境における相違が示唆されている。]
[0006] 本発明の化合物は、ERβ核受容体と結合するため、ERβ介在疾患を治療することにおいて有用であり、例えば、本発明の化合物は、疼痛、慢性炎症疾患、自己免疫疾患、CNS障害、代謝障害または食欲障害の処置において有用である。本発明の化合物は心臓を保護することができる。本発明の化合物はまた、良性または悪性の異常な組織増殖を治療または抑制することにおいても有用であり、本発明における化合物がエストロゲン受容体作用薬であることを考えれば、それらの化合物は、少なくとも部分的にエストロゲン欠乏により媒介される障害または状態の処置においても有用である。]
[0007] 本発明は、第1の態様において、式(I):



(式中、Ra、RbおよびRcは、ハロ、C1−4アルコキシ、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−5アルカノイル、CF3、CF3Oおよびシアノから独立に選択され;
mは0または1〜3の整数であり;
nは0または整数1もしくは2であり;
pは0または1〜4の整数であり;
ただし、m、nおよびpは合わせて5以下に等しい)
の化合物またはその塩を提供する。]
[0008] 本明細書において基または基の一部として用いられる「C1−4アルキル」という用語は、1〜4個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基を表す。このような基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルなどが挙げられる。]
[0009] 本明細書において基または基の一部として用いられる「C2—4アルケニル」という用語は、2〜4個の炭素原子と1つの二重結合を含む直鎖または分枝鎖不飽和炭化水素基を表す。このような基の例としては、エテニル、1−プロプ−2−エニル、2−プロプ−2−エニルなどが挙げられる。]
[0010] 本明細書において用いられる「C1−4アルコキシ」という用語は、−O−C1−4アルキル基(式中、C1−4アルキルは本明細書で定義されるとおりである)を表す。このような基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシなどが挙げられる。]
[0011] 本明細書において用いられる「C1−5アルカノイル」という用語は、−COHまたは−COC1−4アルキル基(式中、C1−4アルキルは本明細書で定義されるとおりである)を表す。]
[0012] 本明細書において用いられる「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード原子を表す。]
[0013] 一つの実施形態において、mは0、1または2である。
一つの実施形態において、nは0または1、特に0である。
一つの実施形態において、pは0、1または2である。
一つの実施形態において、mは1であり、nは0であり、pは1である。別の実施形態において、mは2であり、nは0であり、pは1である。別の実施形態において、mは0であり、nは0であり、pは1である。別の実施形態において、mは0であり、nは1であり、pは1である。別の実施形態において、mは1であり、nは0であり、pは0である。別の実施形態において、mは0であり、nは0であり、pは2である。さらなる実施形態において、mは0であり、nは0であり、pは0である。]
[0014] 一つの実施形態において、Raは、ハロ、C1−4アルキルおよびシアノから独立に選択される。別の実施形態において、Raは、フルオロ、ブロモ、クロロ、エチルおよびシアノから独立に選択される。特定の実施形態において、Raは、フルオロ、ブロモおよびシアノから独立に選択される。一つの実施形態において、Raはシアノである。]
[0015] 一つの実施形態において、RbはC1−4アルキル基である。特定の実施形態において、Rbはメチルである。
一つの実施形態において、Rcはハロ、特に、フルオロである。
一つの実施形態において、nは1である。
一つの実施形態において、Rcはフェニル環のヒドロキシ基に対してオルトである。
一つの実施形態において、RaはインドールのC6位にある。]
[0016] 一つの実施形態において、mは1であり、nは0であり、pは1であり、Rcはフルオロでフェニル環のヒドロキシ基に対してオルトであり、Raは、ハロ、C1−4アルキルおよびシアノ、特にフルオロ、クロロ、エチルおよびシアノから選択される。]
[0017] 一つの実施形態において、mは1であり、nは0であり、pは0であり、Raはハロ、特にフルオロから選択される。]
[0018] 1つの特定の実施形態において、式(I)の化合物またはその塩は、実施例1〜14の化合物、またはその塩から選択される。]
[0019] 本発明は、式(I)の総ての異性体およびそれらの塩を包含し、それらには総ての幾何学的および光学的形態、ならびにそれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)も含まれるものと理解されるべきである。式(I)の化合物にさらなるキラル中心が存在する場合には、本発明は、その範囲内に可能な総ての立体異性体を含み、それらの混合物も含まれる。種々の異性体形態は従来の方法により互いに分離または分割することができ、あるいは従来の合成方法によりまたは立体特異的または不斉合成により任意の異性体を取得することができる。]
[0020] 本発明はまた、1以上の原子が、自然界で通常見られる原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子に置換されているという点を除けば式(I)の化合物と同一である同位体標識化合物も含み得る。本発明の化合物に組み込み得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素、および塩素の同位体、例えば、2H、3H、11C、14C、18F、35S、123Iおよび125Iが挙げられる。上述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物および前記化合物の塩は、本発明の範囲内である。本発明の同位体標識化合物、例えば、3Hおよび/または14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものは、薬物および/または基質の組織分布アッセイにおいて有用である。3Hおよび14Cは、製造の容易さと検出性から有用と考えられる。11Cおよび18F同位体はPET(陽電子放射型断層撮影法)において有用と考えられ、125I同位体はSPECT(単光子放射型コンピュータ断層撮影法)において有用と考えられ、総ては脳イメージングにおいて有用と考えられる。2Hなどのより重い同位体との置換は、一層の代謝安定性、例えばin vivo半減期の増加または必要量の減少の結果としてある治療上の利点をもたらし得るため、状況次第では有用と考えられる。一つの実施形態において、式(I)の化合物またはそれらの塩は同位体標識していない。]
[0021] 式(I)のある特定の化合物、またはそれらの塩は、溶媒和物、例えば、水和物として存在し得ることが分かるであろう。溶媒和物が存在する場合には、本発明はその範囲内に化学量論的および非化学量論的溶媒和物を含む。]
[0022] 式(I)のある特定の化合物、またはそれらの塩は、2以上の多形形態で存在し得ることが分かるであろう。本発明は、純粋な多形形態であれ、他の材料、例えば、別の多形形態との混合であれ、そのような形態総てに及ぶ。]
[0023] 式(I)の化合物を薬剤に使用する可能性から、式(I)の化合物の塩は、好ましくは薬学上許容されるものである。]
[0024] 薬学上許容される塩は、Berge, BighleyおよびMonkhouse, J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19に記載されているものを含む。「薬学上許容される塩」という用語は、無機塩基および有機塩基を含む薬学上許容される塩基から製造される塩を表す。無機塩基から得られる塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン含有塩、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。薬学上許容される有機塩基から得られる塩としては、第一、第二、および第三アミン;置換アミン(天然に存在する置換アミンを含む);ならびに環状アミンの塩が挙げられる。特定の薬学上許容される有機塩基としては、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS、トロメタモール)などが挙げられる。また、塩は、塩基性イオン交換樹脂、例えばポリアミン樹脂から形成することもできる。]
[0025] 式(I)の化合物は、以下のスキームおよび実施例に記載されているとおりに製造することができる。以下の方法は、本発明のもう1つの態様をなす。]
[0026] 式(I)の化合物の製造のための方法は、
(a)式(IIa)または(IIb)



または



(式中、Ra、Rb、mおよびnは、式(I)の化合物について定義されるとおりであり、PG1は、メチルもしくは場合によって置換されているベンジル基などの保護基を表す)
の化合物と、
式(IIIa)もしくは(IIIb)



もしくは



(式中、Rcおよびpは、上記で定義されたとおりであり、PG2は、メチルもしくは場合によって置換されているベンジル基などの保護基を表し、×は、ハロ(例えば、ブロモもしくはヨード)などの脱離基または−B(OH)2もしくは同等のボロン酸エステルなどの残基を表す)
の化合物、またはその保護誘導体との反応、
およびその後、任意の保護基PG1およびPG2の除去、さらに、式(IIb)の化合物の反応の場合には4位のブロモ基のヒドロキシ基での置換;あるいは
(b)式(I)の化合物またはそれらの保護誘導体の相互変換;あるいは
(c)保護されている式(I)の化合物の脱保護;あるいは
(d)必要に応じて、式(I)の化合物のジアステレオマーもしくは鏡像異性体の混合物の分離および/またはその塩の形成;ならびに
(e)所望により、式(I)の化合物の塩の製造
を含む。]
[0027] プロセス(a)による式(IIa)または(IIb)の化合物と式(IIIa)または(IIIb)化合物との反応は、ハロゲン化銅などの遷移金属塩、リン酸カリウム、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンなどの適当な塩基、所望により、1,2−ジアミン(例えば、1,2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサンまたはアミノ酸などの好適な配位子の存在下で一般に行われる。×が、ハロなどの脱離基を表す場合、リン酸カリウムまたは炭酸カリウムなどの塩基の存在下、所望により、1,2−ジアミン(例えば1,2−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン)またはアミノ酸(例えば、プロリン)などの配位子の存在下で、銅(I)源、例えば、ヨウ化銅(I)を使用することが有利である。この反応に好適な溶媒は、例えば、トルエン、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリジノンおよび1,4−ジオキサンである。×が、−B(OH)2または同等のボロン酸エステルなどの残基を表す場合、トリエチルアミンまたはピリジンなどの塩基の存在下でジクロロメタンなどの適切に不活性な溶媒を用いて、銅(II)源、例えば、酢酸銅(II)を使用することができる。プロセス(a)による反応は、周囲温度または昇温で、例えば、還流下でまたはマイクロ波放射を用いて、所望により、モレキュラーシーブスの存在下で行ってもよい。]
[0028] プロセス(a)において、式(IIb)の化合物の反応の場合には、4位のブロモ基の置換は、水酸化カリウムなどの好適な水酸化物塩の添加および、Pd2(dba)2などの好適な触媒の存在下での好適なホスフィン配位子、例えば、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルでの処理を介して一般に行われる。これは、好適な溶媒またはジオキサン/水=1/1混合物などの溶媒混合物中で好適な温度、例えば85および90℃で行ってもよい。]
[0029] プロセス(a)および(c)において、保護基およびそれらの除去のための手段の例は、T. W. Greene ‘Protective Groups in Organic Synthesis’ (J. WileyおよびSons, 1991)において見られる。例えば、場合によって置換されているベンジル基は、水素化分解によって(例えば、10%Pd炭の存在下で)除去することができる。]
[0030] プロセス(d)による分離は、確立された方法論を用いて、例えば、クロマトグラフィー、ジアステレオマー塩としての分割または結晶化により行ってよい。]
[0031] 式(II)および(III)の化合物は、文献により公知であり、または類似の方法によって製造することができる。]
[0032] 式(II)および(III)の化合物は、ジアステレオマーおよび/または鏡像異性体の混合物として得られることが分かるであろう。そのような混合物は、所望により、確立された方法論を用いて、例えば、クロマトグラフィーにより分離することができる。]
[0033] 「その保護誘導体」という用語は、保護基、例えば、上記のものを含む化合物を指すために本明細書において用いられる。]
[0034] 本発明の化合物はERβ核受容体と結合するため、ERβ介在疾患を治療することにおいて有用である。]
[0035] 一つの実施形態において、本発明の化合物は、ERαと比較してERβに対して選択的であり、例えば、一つの実施形態においては、本発明の化合物は、ERαと比べて、ERβにおいて5倍高い親和性を有す。]
[0036] 本発明の化合物は、ERβ核受容体と結合するそれらの能力を考えると、引き続いて起こる障害の処置においても有用である。]
[0037] 前記式の化合物は、疼痛の処置においても有用である。]
[0038] 本明細書において用いる疼痛という用語は、急性疼痛、慢性疼痛、慢性関節痛、筋骨格痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌に伴う疼痛、片頭痛、緊張性頭痛および群発性頭痛に伴う疼痛、機能性腸疾患に伴う疼痛、腰部および頸部の疼痛、捻挫および緊張に伴う疼痛、交感神経依存性疼痛;筋炎、インフルエンザまたは他のウイルスの感染(風邪など)に伴う疼痛、リウマチ熱に伴う疼痛、心筋虚血に伴う疼痛、手術後疼痛、頭痛、歯痛ならびに月経困難症を含む。]
[0039] 一つの実施形態において、前記化合物は、慢性疼痛、手術後疼痛、腰部および頸部の慢性疼痛、癌性疼痛、捻挫ならびに緊張の処置において有用である。]
[0040] 慢性関節痛状態としては、関節リウマチ、骨関節炎、リウマチ性脊椎炎、痛風性関節炎および若年性関節炎が挙げられる。]
[0041] 機能性腸疾患に伴う疼痛としては、非潰瘍性消化不良、非心臓性胸痛および過敏性腸症候群が挙げられる。]
[0042] 本発明の化合物はまた、慢性炎症疾患または自己免疫疾患の処置においても有用であり、それらには、関節炎、(関節リウマチ、骨関節炎および脊椎関節症)、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎、分類不能大腸炎)、多発性硬化症、糖尿病、虚血/再灌流障害、乾癬、敗血症、全身性紅斑性狼瘡ならびに子宮内膜症が含まれる。]
[0043] 本発明の化合物は、心臓を保護することができ、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、高脂血症および免疫細胞媒介性血管損傷の処置にも有用である。]
[0044] 本発明の化合物はまた、前立腺肥大、乳癌、結腸癌および前立腺癌を含む良性または悪性の異常な組織増殖を治療することにおいても有用である。]
[0045] ERβ受容体結合活性を示す化合物は、脳において活性を有することが記載されているため、鬱病、不安、不眠症、統合失調症、アルツハイマー病、認知機能低下、老人性痴呆症および神経変性疾患を含むCNS障害を抑制または治療することにも有用である。]
[0046] 本発明の化合物はエストロゲン受容体作用薬であるため、少なくとも部分的にエストロゲン欠乏により媒介される障害または状態の処置においても有用である。特に、これらの化合物は、閉経期および閉経期後の障害(血管運動症状、泌尿生殖器または外陰部膣の萎縮、萎縮性膣炎、女性の性機能障害、骨の脱塩の処置ならびに骨粗鬆症の処置に有用である。]
[0047] さらなる適応症としては、Il型糖尿病などの代謝障害および食欲障害(肥満)が挙げられる。]
[0048] 本明細書において用いる「処置」という用語は、上記障害の予防だけでなく確定した状態の処置、例えば、良性または悪性の異常な組織の抑制、閉経期および閉経期後の障害、骨粗鬆症および骨関節炎の予防にまで及ぶ。]
[0049] よって、本発明はまた、上記障害、特に、疼痛、慢性炎症疾患、自己免疫疾患、良性または悪性の異常な組織増殖、CNS障害、代謝障害、食欲障害、少なくとも部分的にエストロゲン欠乏により媒介される障害または状態の処置において、心臓保護療法(cardioprotective therapy)としてまたは治療物質として使用するための式(I)の化合物またはその塩も提供する。]
[0050] 本発明はさらに、ヒトなどの哺乳類における上記障害の処置の方法であって、式(I)の化合物またはその塩の治療上有効な量を患者に投与することを含む方法も提供する。]
[0051] もう1つの態様において、本発明は、上記障害の処置に使用するための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその塩の使用を提供する。]
[0052] 治療に用いる場合、式(I)の化合物は、通常、標準的な医薬組成物に処方される。そのような組成物は、標準的な手順を用いて製造することができる。]
[0053] よって、本発明はさらに、上記障害の処置に使用するための医薬組成物であって、式(I)の化合物またはその塩と薬学上許容される担体とを含んでなる医薬組成物も提供する。]
[0054] 本発明はさらに、式(I)の化合物またはその塩と薬学上許容される担体とを含んでなる医薬組成物も提供する。]
[0055] 本発明の医薬組成物は、好適には周囲温度および大気圧で混合することにより製造することができ、通常、経口、非経口または直腸投与に適しており、そのようなものとして、錠剤、カプセル剤、経口液体製剤、散剤、顆粒剤、トローチ剤、再構成可能な散剤、注射もしくは注入用の溶液もしくは懸濁液または坐剤の形態であってよい。経口投与可能な組成物が一般に好ましい。]
[0056] 経口投与用の錠剤およびカプセル剤は、単位用量形態であってよく、通常の賦形剤、例えば、結合剤、増量剤、錠剤用滑沢剤、崩壊剤および許容される湿潤剤を含んでよい。錠剤は、通常の薬務において周知の方法に従ってコーティングしてもよい。]
[0057] 経口液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルション、シロップまたはエリキシル剤の形態であってよく、あるいは使用前に水または他の好適なビヒクルを用いて再構成する乾燥製品の形態であってもよい。そのような液体製剤は、通常の添加剤、例えば、沈殿防止剤、乳化剤、非水性ビヒクル(食用油を含んでもよい)、保存剤、所望により通常の香味剤または着色剤を含んでよい。]
[0058] 非経口投与の場合、流体の単位投与形は、本発明の化合物またはその塩と無菌ビヒクルとを用いて製造することができる。化合物は、使用するビヒクルおよび濃度に応じて、ビヒクル中に懸濁するかまたは溶解させることができる。溶液の製造において、注射に関しては化合物を溶解させ、好適なバイアルまたはアンプルに充填し密閉する前に濾過滅菌することができる。有利には、局所麻酔剤、保存剤および緩衝剤などの補助剤をビヒクル中に溶解させる。安定性を高めるために、バイアルに充填し水を真空除去した後に組成物を凍結することができる。非経口懸濁液は、化合物を溶解させる代わりにビヒクル中に懸濁させるため濾過により滅菌を行うことができないという点を除けば実質的に同じ方法で製造される。化合物は、酸化エチレンに曝すことにより滅菌した後、無菌ビヒクル中に懸濁することができる。有利には、化合物の均一な分布を促進するために組成物に界面活性剤または湿潤剤を含める。]
[0059] 組成物は、投与方法に応じて、0.01重量%〜99重量%、好ましくは1重量%〜60重量%の活性物質を含んでよい。上述の障害の処置において用いる化合物の用量は、通常、障害の重篤度、患者の体重、および他の類似の因子によって変動する。しかしながら、一般的な指針として、好適な単位用量は、0.05〜1000mg、より好適には1.0〜200mgであってよく、そのような単位用量を、1日2回以上、例えば、1日2回または3回投与してよい。そのような治療は数週間または数ヶ月継続してよい。]
[0060] 本発明のさらなる態様は、0.05〜1000mgの式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩と、0〜3g、より好適には0〜2gの少なくとも1つの薬学上許容される担体とを含んでなる医薬組成物である。]
[0061] 宿主、特にヒト患者に投与する式(I)の化合物の正確な量は、担当医の責任となるであろう。しかしながら、使用する用量は、患者の年令および性別、治療する正確な状態およびその重症度、ならびに投与経路を含む複数の因子に依存する。]
[0062] 式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩は、他の治療薬と組み合わせて用いることができる。]
[0063] 本発明の化合物は、他の治療薬、例えば、セレコキシブ、デラコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、COX−189または2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン(WO99/012930)などのCOX−2(シクロオキシゲナーゼ−2)阻害薬;5−リポキシゲナーゼ阻害薬;ジクロフェナク、インドメタシン、ナブメトンまたはイブプロフェンなどのNSAID(非ステロイド系抗炎症薬);ビスホスフェート(bisposphates)、ロイコトリエン受容体拮抗薬;メトトレキサートなどのDMARD(疾患修飾性抗リウマチ薬);アデノシンA1受容体作用薬;ラモトリジンなどのナトリウムチャネル遮断薬;グリシン受容体拮抗薬などのNMDA(N−メチル−D−アスパルテート)受容体モジュレーター;ガバペンチンおよびプレガバリンなどの、電位依存性カルシウムチャネルのα2δ−サブユニットに対するリガンド;アミトリプチリンなどの三環系抗鬱薬;ニューロン安定化抗癲癇薬;ベンラファキシンなどのモノアミン作動性取り込み阻害薬;オピオイド鎮痛薬;局所麻酔薬;トリプタンなどの5HT1作用薬、例えば、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、フロバトリプタン、アルモトリプタンまたはリザトリプタン;ニコチン性アセチルコリン(nACh)受容体モジュレーター;グルタミン酸受容体モジュレーター、例えば、NR2Bサブタイプのモジュレーター;EP4受容体リガンド;EP2受容体リガンド;EP3受容体リガンド;EP4作用薬およびEP2作用薬;EP4拮抗薬;EP2拮抗薬およびEP3拮抗薬;カンナビノイド受容体リガンド(cannabanoid receptor ligands);ブラジキニン受容体リガンド;バニロイド受容体リガンド;ならびにプリン受容体リガンド(P2×3、P2×2/3、P2×4、P2×7またはP2×4/7における拮抗薬を含む)と組み合わせて用いてよい。化合物を他の治療薬と組み合わせて用いる場合、化合物は、任意の便宜な経路により逐次的にまたは同時に投与してよい。]
[0064] さらなるCOX−2阻害薬は、米国特許第5,474,995号、US5,633,272、US5,466,823、US6,310,099およびUS6,291,523、ならびにWO96/25405、WO97/38986、WO98/03484、WO97/14691、WO99/12930、WO00/26216、WO00/52008、WO00/38311、WO01/58881およびWO02/18374において開示されている。]
[0065] アルツハイマー病の疾患修飾性処置または対症的処置として有用であると主張されている他の治療薬は、本発明の化合物と組み合わせて用いてよい。そのような他の治療薬の好適な例は、コリン作動性伝達を修飾することが分かっている薬剤、例えば、5−HT1A拮抗薬(例えば、レコゾタン)、5−HT6拮抗薬、M1ムスカリン作用薬、M2ムスカリン拮抗薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例えば、ドネペジルまたはリバスティグミン)またはアロステリックモジュレーター、ニコチン性受容体作用薬またはアロステリックモジュレーター、対症的薬剤、例えば、5−HT6受容体拮抗薬、H3受容体拮抗薬、5HT4受容体作用薬、さらにNMDA受容体拮抗薬またはモジュレーター、ならびに疾患修飾性薬剤、例えば、βまたはγ−セクレターゼ阻害薬(例えば、R−フルルビプロフェン)であり得る。そのような他の治療薬の他の好適な例は、神経痛、神経炎および背痛を含む神経障害に由来する疼痛、ならびに骨関節炎、関節リウマチ、急性炎症性疼痛、背痛および片頭痛を含む炎症性疼痛の処置において有用であると主張されている薬剤であり得る。]
[0066] 化合物を他の治療薬と組み合わせて用いる場合、化合物は、任意の便宜な経路により逐次的にまたは同時に投与してよい。]
[0067] よって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩とともにさらなる治療薬または治療薬群を含んでなる組合せを提供する。]
[0068] 上述した組合せは、便宜には、医薬処方物の形態で使用するために提供され得るため、上記で定義された組合せとともに薬学上許容される担体または賦形剤を含んでなる医薬処方物は、本発明のさらなる態様を構成する。そのような組合せの各成分は、単独または複合医薬処方物により逐次的にまたは同時に投与してよい。]
[0069] 式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を、同じ病状に対して活性を有する第2の治療薬と組み合わせて用いる場合、各化合物の用量は、その化合物を単独で使用する場合とは異なる可能性がある。当業者ならば、適当な用量が容易に分かるであろう。]
[0070] 本明細書に引用される、限定されるものではないが特許および特許出願を含む、総ての刊行物は、個々の刊行物が、まるで完全に示されているかのように引用することにより本明細書の一部とされることを具体的かつ個々に示されたかのように、引用することにより本明細書の一部とされる。]
[0071] 次の限定されない実施例により、本発明の薬理学上活性な化合物の製造を説明する。]
[0072] 以下の手順では、各出発材料の後に、説明を一般に記述する。これは、単に熟練した化学者を助けるための記載にすぎない。出発材料は必ずしも、引用した説明に記載のように製造したものでなくてもよい。]
[0073] LC/マススペクトルは、5分法または2分法のいずれかを用いて得た。]
[0074] 5分法
Waters社製ZQマススペクトロメーターと連結したAgilent 1100シリーズHPLCシステム。LC分析をWaters社製Atlantisカラム(50×4.6mm、3μm)により実施した(移動相:97%[水+0.05%HCO2H]/3%[CH3CN+0.05%HCO2H]を0.1分間、次いで、3.9分かけて3%[水+0.05%HCO2H]/97%[CH3CN+0.05%HCO2H]への勾配、その後、これらの条件下で0.8分間維持);温度=30℃;流速=3mL/分;エレクトロスプレーおよび/またはAPCIを用いてマススペクトルを収集した。マススペクトルでは、分子イオン群中のただ1つのピークが報告される。UV検出範囲は220〜330nmである。]
[0075] 2分法
ハードウェア:Waters社製Acquityバイナリソルベントマネージャー、Waters社製Acquityサンプルマネージャー、Waters社製Acquityカラムオーブン、Waters社製Acquityフォトダイオードアレイ、Waters社製ZQマススペクトロメーター、Polymer Labs ELSDPL1000、コンピューターシステム.XP SP2
ソフトウエア:Waters社製MassLynx v4.1
カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm 2.1mm×50mm、カラムオーブンは40℃に設定した
溶媒:A−水性溶媒=水0.1%ギ酸+10mM酢酸アンモニウム、B−有機溶媒=MeCN:水95:5+0.05%ギ酸
機器の設定:注入容量:0.5μl、UV検出:220〜330nm、MSスキャン範囲:100〜1000amu、MSスキャニング速度:スキャン時間0.2秒、スキャン間遅延0.1秒、MSスキャン機能:ポジティブ/ネガティブの切り替え対応のエレクトロスプレー]
[0076] ]
[0077] プロトン磁気共鳴(NMR)スペクトルを、Bruker社製機器により250または400MHzで記録した。化学シフトは、内部標準としてテトラメチルシランを使用し、ppm(δ)で報告する。分裂パターンは、s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;br、幅広として表す。NMRスペクトルは、25〜90℃の範囲の温度で記録した。2以上の立体配座異性体が検出された場合には、最も大きなものの化学シフトを報告する。]
[0078] クロマトグラフィーは、Flashmaster II(Argonaut)またはBiotage SP4自動クロマトグラフィーシステムのいずれかと適当な溶出溶媒系によりシリカゲルカートリッジで行った。]
[0079] 質量指示自動分取(Mass Directed Automated Preparative)(MDAP)HPLC機器は以下で構成される:Waters社製2525バイナリーグラジエントモジュール、Waters社製515メークアップポンプ、Waters社製ポンプコントロールモジュール、Waters社製2767インジェクトコレクト(Waters 2767 Inject Collect)、Waters社製カラムフルーイディックスマネージャー(Waters Column Fluidics Manager)、Waters社製2996フォトダイオードアレイ検出器、Waters社製ZQマススペクトロメーター、Gilson社製202フラクションコレクター、Gilson社製Aspec wasteコレクター(Gilson Aspec waste collector)。カラム:Waters社製Atlantis、寸法は19mm×100mm(<100mg規模)および30mm×100mm(>100mg規模)であり、粒径は5μmである。溶媒、A:水性溶媒=水+0.1%ギ酸B:有機溶媒=アセトニトリル+0.1%ギ酸。勾配範囲HPLC保持時間に応じてA中5〜30%BからA中80〜99%Bまで、実行時間=13.5分。流速=20ml/分(<100mg規模)、40ml/分(>100mg規模)
H−キューブ(商標)は、THALES Inc(Budapest)製造の連続フロー式水素化装置である。
略号
DMF− N,N−ジメチルホルムアミド
DCM −ジクロロメタン
THF −テトラヒドロフラン
DME−エチレングリコールジメチルエーテル
Pd2dba3 −トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
AIBN −アゾビスイソブチロニトリル
Rf − 保持因子]
[0080] 説明1.1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D1)



トルエン(25mL)中、4−ベンジルオキシインドール(3.35g、15mmol)、4−ブロモ−2−フルオロ−1−[(フェニルメチル)オキシ]ベンゼン(4.22g、15mmol)およびリン酸カリウム(6.68g、31.5mmol)の混合物を、その溶液に3分間アルゴンを通じることにより脱気した。ヨウ化銅(I)(143mg、0.75mmol)および(1S,2S)−N,N−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン(426mg、0.479ml、3.0mmol)を加え、この混合物をアルゴン下で24時間還流した。冷却後、この混合物をシリカゲルプラグで濾過し(酢酸エチルで溶出)、濃縮した。クロマトグラフィー(2カラム、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル、次いでヘキサン中ジエチルエーテルの勾配で溶出)により、標題化合物(D1)2.32gを得た。
LC-MS:MH+ = 424 (C28H22FNO2 = 423)
NMR(δH), (CDCI3): 5.21 (2H, s), 5.26 (2H, s), 6.64 (1H, m), 6.83 (1H, d, J=3.2 Hz), 7.08-7.19 (5H,m), 7.28-7.53 (11 H, m)]
[0081] 説明2.2−フルオロ−4−{3−メチル−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}フェノール(D2)



N−メチル−2−ピロリジノン(10ml)中、3−メチル−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(R.A. Heacock et al. Canadian Journal of Chemistry, (1964), 42(3), 514)(617mg、2.60mmol)の溶液に4−ブロモ−2−フルオロフェノール(0.28mL、2.60mmol)、ヨウ化銅(96mg、0.50mmol)および炭酸カリウム(867mg、6.28mmol)を加えた。この反応混合物をBiotage Initiator(商標)マイクロ波合成装置にて190℃で3時間加熱した。この混合物をセライトパッドで濾過し、その後、これを酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル溶液を水で洗浄した後、水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、真空濃縮した。生成物を、ヘキサン中0〜30%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D2)を得た(147mg)。
LC-MS:MH+ = 348 (C22H18FNO2 = 347)]
[0082] 説明3.2−フルオロ−4−{2−メチル−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}フェノール(D3)



N−メチル−2−ピリジノン(4mL)中、2−メチル−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール{WO9204321}(440mg、1.86mmol)の溶液に、4−ブロモ−2−フルオロフェノール(0.205mL、1.87mmol)、ヨウ化銅(70mg、0.37mmol)および炭酸カリウム(641mg、4.64mmol)を加えた。この反応混合物をBiotage Initiator(商標)マイクロ波合成装置にて190℃で6時間加熱した。この混合物をセライトパッドで濾過し、その後、これを酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、真空濃縮した。この生成物をMDAPで精製し、標題化合物(D3)を得た(30mg)。
LC-MS:MH+ = 348 (C22H18FNO2 = 347)]
[0083] 説明4.1−ブロモ−5−フルオロ−2−ニトロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]ベンゼン(D4)



DMF(80mL)中、4−ブロモ−2−フルオロ−5−ニトロフェノール(WO2004/014361に従って製造、10g、42.3mmol)および炭酸セシウム(16.42g、50.4mmol)の混合物を室温で攪拌し、臭化ベンジル(5.5g、46.5mmol)で処理し、この混合物を室温で2時間(音波処理は〜30分)攪拌/音波処理した。DMFを蒸発させ、水および酢酸エチルを加え、生成物を酢酸エチルに抽出した。合わせた抽出物を重炭酸ナトリウム溶液で、洗浄し(Na2SO4)、濃縮した。この固体をジエチルエーテルで摩砕し(3回)、乾燥させ、標題化合物(D4)(12.50g)を得た。
NMR(δH), (CDCI3): 7.64 (1 H, d, J = 8.7 Hz), 7.48-7.35 (6H, mのシリーズ), 5.18 (2H, s).]
[0084] 説明5.7−ブロモ−5−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D5)



THF中、1−ブロモ−5−フルオロ−2−ニトロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]ベンゼン(D4)(10.58g、32.4mmol)の溶液をアルゴン下で−40℃まで冷却し、臭化ビニルマグネシウム(THF中1M溶液97ml、97mmol)をシリンジを介して手早く加えた。温度が−30℃に達した後に−40℃まで冷却した。この混合物を−40℃で40分間攪拌した後、NH4Cl溶液を加えることにより急冷した。この混合物を室温に達するまで放置し、層に分けた。水層を酢酸エチルで再抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。シリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルで溶出)により、標題化合物を橙色の油状物(D5)として得た(3.6g)。
LC-MS:MH+ = 320/322 (C15H11BrFNO = 319/321 )]
[0085] 説明6.7−ブロモ−5−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D6)



ジクロロメタン(50ml)中、7−ブロモ−5−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D5)(3g、9.37mmol)、{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}ボロン酸(3.46g、14.06mmol)、酢酸銅(II)(2.55g、14.06mmol)およびピリジン(0.834mL、0.815g、10.31mmol)の混合物を空気雰囲気下、粉末4Åモレキュラーシーブス(〜10g)とともに激しく攪拌した。20時間攪拌した後、0.5gのボロン酸を追加し、この混合物をさらに24時間攪拌した。次に、さらに1.73gのボロン酸(0.75当量)、酢酸銅(1.28g、0.75当量)およびピリジン(1.52mL、2当量)を加え、室温で攪拌を続けた。さらに24時間後、この反応物を酢酸エチルで希釈し、セライトで濾過した。このセライトを酢酸エチルで洗浄し、合わせた濾液を水で洗浄し(2回)、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し。クロマトグラフィーSP4(ヘキサン中0〜30%酢酸エチル)により、標題化合物を白色固体(D6)として得た(1.463g)。
LC-MS:MH+ = 520/522 (C28H20BrF2NO2 = 519/521 )]
[0086] 説明7.5−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D7)



トルエン(10ml)中、7−ブロモ−5−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D6)(400mg、0.769mmol)の溶液を、アルゴンを数分通じることにより脱気し、トリブチルスタンナン(0.248mL、0.922mmol)を加えた。この混合物をアルゴン下で加熱還流し、AIBN(〜5mg)を加え、還流を続けた。6時間後、さらに0.124mLのBu3SnHおよび数個のAIBN結晶を加え、この混合物を一晩還流したところ、さらなる反応がわずかしか起こらなかったので、さらに0.124mLのBu3SnHおよび数個のAIBN固体を追加して還流を続けたところ、再びさらなる反応が起こったが、止まった。およそ2時間ごとにさらなる量のBu3SnH(4×0.124mL)を数個のAIBN結晶とともに加えた。Bu3SnHの添加の前にアルゴンで脱気することで反応がずっとよく進行することが分かった。反応が完了した後(全反応〜48時間)、トルエンを蒸発させ、エーテル/20%アンモニア水を加えた。生成物をエーテルに抽出し、抽出物を20%アンモニア水で洗浄した(3回)。エーテル層をで乾燥させ、濃縮し、生成物をヘキサンで摩砕し、高Rf不純物を除去した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜15%のジエチルエーテルで溶出)により、標題化合物を透明なガム質(D7)として得た(143mg)。
LC-MS:MH+ = 442 (C28H21F2NO2 = 441 )]
[0087] 説明8.6−エテニル−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D8)



1,2−ジメトキシエタン(20mL)中、6−ブロモ−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(900mg、3.98mmol)の溶液に、トリブチルビニルスズ(1.74mL、5.96mmol)を加えた。この反応混合物をアルゴンで脱気した後、ジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(153mg、0.19mmol)で処理した。この混合物を65時間90℃で加熱した。この混合物をセライトパッドで濾過し、酢酸エチルで洗浄した後、濾液を真空濃縮した。生成物を、ヘキサン中2〜50%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D8)(781mg)を得た。
LC-MS:MH+ = 174 (CnH11NO = 173)]
[0088] 説明9.6−エテニル−1−[3−フルオロ−4−(メチルオキシ)フェニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D9)



ジクロロメタン(20mL)中、6−エテニル−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D8)(665mg、3.84mmol)の溶液に、3−フルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸(1.31g、7.71mmol)、トリエチルアミン(1.1mL、7.91mmol)、酢酸銅(II)(1.39g、7.68mmol)および粉末4Åモレキュラーシーブス(1.0g)を加えた。この反応混合物を空気の存在下、室温で18時間攪拌した。さらなる量の3−フルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸(330mg)、トリエチルアミン(0.28mL)および酢酸銅(340mg)を追加し、この混合物を空気の存在下、室温でさらに48時間攪拌した。この混合物を濾過し、固体をジクロロメタンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン中5〜50%のジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D9)を得た(541mg)。
LC-MS:MH+ = 298 (C18H16FNO2 = 297)]
[0089] 説明10.6−エチル−1−[3−フルオロ−4−(メチルオキシ)フェニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D10)



エタノール(7mL)および酢酸エチル(7mL)中、6−エテニル−1−[3−フルオロ−4−(メチルオキシ)フェニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D9)(200mg、0.67mmol)の溶液をH−キューブ中、10%パラジウム/炭素触媒上で水素化した。得られた溶液を濃縮し、生成物を、ヘキサン中5〜70%のジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D10)を得た(180mg)。
LC-MS:MH+ = 300 (C18H18FNO2 = 299)]
[0090] 説明11.7−クロロ−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D11)



−40℃にて、テトラヒドロフラン(140mL)中、4−クロロ−3−ニトロアニソール(6.0g、32.0mmol)の溶液に、臭化ビニルマグネシウム(テトラヒドロフラン中1M、112mL、112.0mmol)を加えた。この混合物を−40℃で1.5時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)を加えることにより急冷した。この反応混合物を室温まで温めた後、生成物を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン中2〜15%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D11)を得た(1.67g)。
LC-MS:MH+ = 182 (C9H8CINO = 181)]
[0091] 説明12. 7−クロロ−1−[3−フルオロ−4−(メチルオキシ)フェニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D12)



ジクロロメタン(20mL)中、7−クロロ−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D11)(1.15g、6.35mmol)の溶液に、3−フルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸(2.2g、12.9mmol)、トリエチルアミン(1.8mL、12.9mmol)、酢酸銅(II)(2.3g、12.7mmol)および粉末4Åモレキュラーシーブス(2.0g)を加えた。この反応混合物を空気の存在下、室温で3日間攪拌した。さらなる量の3−フルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸(440mg)、トリエチルアミン(0.36mL)および酢酸銅(440mg)を加え、この混合物を空気の存在下、室温でさらに16時間攪拌した。この混合物を濾過し、固体をジクロロメタンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン中2〜35%のジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより部分的に精製した。得られた生成物をジメチルスルホキシドおよびアセトニトリルに部分的に溶解した。溶解しなかった固体を濾過により回収し、標題化合物(D12)を得た(440mg)。濾液を減圧下で濃縮し、生成物をMDAPにより精製し、さらなるバッチの標題化合物(D12)を得た(143mg)。
LC-MS:MH+ = 306 (C16H13CIFNO2 = 305)]
[0092] 説明13.4−ブロモ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール−6−カルボニトリル(D13)



ジクロロメタン(30mL)中、4−ブロモ−6−シアノインドール(900mg、4.1mmol)の溶液に、4−ベンジルオキシ−3−フルオロベンゼンボロン酸(2.0g、8.1mmol)、トリエチルアミン(1.2mL、8.6mmol)、酢酸銅(II)(1.5g、8.2mmol)および粉末4Åモレキュラーシーブス(2.0g)を加えた。この反応混合物を空気の存在下、室温で16時間攪拌した。さらなる量の4−ベンジルオキシ−3−フルオロベンゼンボロン酸(500mg)、トリエチルアミン(0.3mL)および酢酸銅(375mg)を加え、この混合物を空気の存在下、室温でさらに16時間攪拌した。この混合物を濾過し、固体をジクロロメタンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン中2〜40%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D13)を得た(1.09g)。
NMR(δH), (CDCI3): 5.24 (2H, s), 6.80 (1 H, dd J = 3.3. 0.9Hz), 7.14-7.23 (3H, m), 7.37- 7.50 (6H, m), 7.57 (1 H, d, J = 1.1 Hz), 7.69 (1 H, m).]
[0093] 説明14.1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1H−インドール−6−カルボニトリル(D14)



ジオキサン(6mL)および水(6mL)中、4−ブロモ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル]−1H−インドール−6−カルボニトリル(D13)(400mg、0.95mmol)の溶液に、水酸化カリウム(216mg、3.9mmol)を加えた。この反応混合物をアルゴンで脱気した後、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリスイソプロピルビフェニル(22mg、0.05mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(19mg、0.02mmol)で処理した。85℃で1時間加熱した後、この混合物を室温まで放冷し、その後、酢酸エチルおよび水で希釈した。1M塩酸を加えることによりpHを7に調整した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。生成物を、ヘキサン中2〜60%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D14)を得た(323mg)。
LC-MS:MH+ = 359 (C22H15FN2O2 = 358)]
[0094] 説明15.(E)−2−(2−ブロモ−4−フルオロ−6−ニトロフェニル)−N,N−ジメチルエタンアミン(D15)



N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中、1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゼン(5.0g、21.37mmol)の溶液に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(8.58mL、64.1mmol)およびピロリジン(1.767mL、21.37mmol)を加えた。この反応混合物を110℃で4時間加熱した。室温まで冷却した後、N,N−ジメチルホルムアミドを蒸発により除去した。残渣をジエチルエーテルおよび水にとった。有機層を分離した後、水層をジエチルエーテルで再抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、赤/褐色の油状物を得、これを精製せずにそのまま次の反応に用いた。]
[0095] 説明16.4−ブロモ−6−フルオロ−1H−インドール(D16)



75℃にて、酢酸(200mL)および水(50.0mL)中、粗[(E)−2−(2−ブロモ−4−フルオロ−6−ニトロフェニル)エテニル]ジメチルアミン(D15)(6.07g、21.0mmol)の溶液に、亜鉛粉末(15.11g、231mmol)を1時間かけて少量ずつ加えた。この混合物を85℃まで加熱し、4時間攪拌した。室温まで冷却した後、この反応混合物を50%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより中和した。生成物をジエチルエーテルに抽出した。層に分けた後、水相をジエチルエーテルで再抽出した。合わせた有機層をで硫酸マグネシウム乾燥させ、濾過し、濃縮した。生成物を、ヘキサン中5〜30%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより部分的に精製した。純粋な画分を合わせ、標題化合物(D16)を得た(580mg)。
LC-MS: [M-H]- = 212, 214 (C8H5BrFN= 213, 215)]
[0096] 説明17.4−ブロモ−6−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール(D17)



ジクロロメタン(20mL)中、4−ブロモ−6−フルオロ−N−インドール(D16)(580mg、2.71mmol)の溶液に、{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}ボロン酸(1.33g、5.42mmol)、酢酸銅(II)(984mg、5.42mmol)、トリエチルアミン(0.755mL、5.42mmol)および粉末4Åモレキュラーシーブス(2g、2.71mmol)を加えた。この混合物を空気の存在下、室温で3日間攪拌した。この反応物をセライトパッドで濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。有機溶液を水で洗浄した後、水相をジクロロメタンで再抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。生成物を、ヘキサン中5〜20%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより部分的に精製し、標題化合物(D17)を得た(980mg)。
LC-MS:MH+ = 414, 415 (C21H14BrF2NO = 413, 415)]
[0097] 説明18.6−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール−4−オール(D18)



1,4−ジオキサン(20mL)および水(20mL)中、4−ブロモ−6−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール(D17)(980mg、2.366mmol)の溶液に、水酸化カリウム(531mg、9.46mmol)を加えた。この反応混合物をアルゴンでパージした後、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(60.3mg、0.142mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(43.3mg、0.047mmol)で処理した。この反応混合物を90℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、この混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。1M塩酸を加えることによりpHを調整した。層に分けた後、水相を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。生成物を、ヘキサン中5〜40%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(D18)を得た(382mg)。
LC-MS:MH+ = 352 (C21H15F2NO2 = 351 )]
[0098] 説明19.4−ブロモ−6−フルオロ−1−{4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール(D19)



ジクロロメタン(5mL)中、4−ブロモ−6−フルオロ−1H−インドール(D16)(200mg、0.935mmol)、4−ベンジルオキシフェニルボロン酸(426mg、1.87mmol)、酢酸銅(II)(332mg、1.87mmol)およびトリエチルアミン(0.26mL、188mg、1.87mmol)の混合物を空気中、室温で16時間攪拌した。この混合物をセライトで濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜20%酢酸エチルで溶出)により精製し、標題化合物を桃色の固体(D19)として得た(205mg)。
LC-MS:MH+ = 396/398 (C21H15BrFNO = 395/397)]
[0099] 説明20.6−フルオロ−1−{4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール−4−オール(D20)



1,4−ジオキサン(3mL)/水(3mL)中、4−ブロモ−6−フルオロ−1−{4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル]−1H−インドール(D19)(200mg、0.505mmol)および水酸化カリウム(113mg、2.02mmol)の混合物をPd2dba3(9mg、0.02mmol)およびホスフィンリガンド、ビス(1,1−ジメチルエチル)[2’,4’,6’−トリス(1−メチルエチル)−2−ビフェニリル]ホスファン(11mg、0.05mmol)で処理し、この混合物を1.5時間85℃に加熱した。冷却後、この混合物をジクロロメタンおよび水で希釈し、生成物をジクロロメタンに抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルで溶出)により、標題化合物(D20)を得た(75mg)。
LC-MS:MH+ = 334 (C21H16FNO2 = 333)]
[0100] 説明21.1−{3,5−ジフルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D21)



a)4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェノール(2g、9.57mmol)をDMF(19mL)に溶解させ、これにCs2CO3(4.37g、13.34mmol)を加え、この溶液を15分間攪拌した後、臭化ベンジル(1.64g、9.57mmol)を加えた。室温で2時間後、この混合物を酢酸エチル(100mL)/水(100mL)で分液し、層に分け、水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×50mL)および水(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。この粗材料(2.67g)をシリカパッドで濾過し、ヘキサンで溶出し、溶媒を蒸発させた後、4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニルフェニルメチルエーテルを得た(2.38g、83%)。
NMR(δH), (CDCI3): 7.3-7.45 (5 H, m), 7.0-7.1 (2H, m), 5.14 (2H, s)
b)マイクロ波バイアルにて、4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(500mg、2.24mmol)、4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニルフェニルメチルエーテル(パートa)に記載のように製造、559mg、1.87mmol)、K3PO4(990mg、4.67mmol)およびL−プロリン(43mg、0.373mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、アルゴン流下で音波処理により脱気した。これにCuI(71mg、0.373mmol)を加え、溶液をマイクロ波リアクターにて140℃まで加熱した。3時間後、この混合物を酢酸エチル(100mL)/水(100mL)で分液し、層に分け、水相を酢酸エチル(100mL)で再抽出した。合わせた有機相を飽和NH4Cl(2×100mL)、水(100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。粗生成物を、ヘキサン中0〜20%のEt2O勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4、40+Sカートリッジ)により精製し、標題化合物(D21)を得た(299mg)。
LC-MS:MH+ = 442 (C28H21F2NO2 = 441)]
[0101] 説明22.1−{2,5−ジフルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D22)



a)4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェノール(2g、9.57mmol)をDMF(19mL)に溶解させ、これにCs2CO3(4.37g、13.34mmol)を加え、この溶液を15分間攪拌した後、臭化ベンジル(1.64g、9.57mmol)を加えた。室温で1時間後、この混合物を酢酸エチル(100mL)/水(100mL)で分液し、層に分け、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和NH4Cl(100mL)、水(100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。粗材料(2.74g)をシリカパッドで濾過し、ヘキサン中20%のEt2Oで溶出し、溶媒を蒸発させた後、4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニルフェニルメチルエーテルを得た(2.51g、88%)。
NMR(δH), (CDCI3): 7.3-7.45 (5 H, m), 7.25-7.29 (1 H, dd), 6.78-6.82 (1 H, dd), 5.1 (2H, s).
b)2本のマイクロ波バイアルに4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(500mg、2.24mmol)、4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニルフェニルメチルエーテル(パートa)に記載のように製造、559mg、1.87mmol)、K3PO4(990mg、4.67mmol)、L−プロリン(43mg、0.373mmol)およびDMF(5mL)を入れ、この混合物をアルゴン流下で音波処理により脱気した。各バイアルにCuI(71mg、0.373mmol)加え、これらの溶液をマイクロ波リアクターにて140℃まで加熱した。4時間後、2回目のL−プロリン(43mg、0.373mmol)を追加し、さらに1時間加熱した。これら2つの混合物を酢酸エチル(100mL)/水(100mL)で分液し、層に分け、水相を酢酸エチル(100mL)で再抽出した。合わせた有機相を飽和NH4Cl(2×100mL)、水(100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。合わせた粗材料を、ヘキサン中0〜30%のEt2O勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4、40+Mカートリッジ)により精製し、標題化合物(D22)を得た(258mg)。
NMR (δH), (CDCI3): 7.3-7.6 (11 H, m), 7.12 (2 H, m), 6.92 (2H, m), 6.85 (1 H, dd), 6.65 (1 H, d), 5.25 (2H, s), 5.20 (2H, s)]
[0102] 説明23.1−{2,3−ジフルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D23)



マイクロ波バイアルにて、4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(432mg、1.94mmol)、4−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニルフェニルメチルエーテル(486mg、1.63mmol)、K3PO4(863mg、4.06mmol)およびL−プロリン(38mg、0.329mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、アルゴン流下で音波処理により5分間脱気した。これにCuI(62.7mg、0.329mmol)を加え、この溶液をマイクロ波リアクターにて140℃まで加熱した。6時間後、2回目のCuI(62.7mg、0.329mmol)およびL−プロリン(38mg、0.329mmol)を追加し、2時間以上加熱した。この混合物を酢酸エチル(75mL)/水(75mL)で分液し、層に分け、水相を酢酸エチルで再抽出した(3×75mL)。合わせた有機相を飽和NH4Cl(2×75mL)、水(75mL)およびブライン(2×75mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。粗生成物を、ヘキサン中0〜30%のEt2O勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4、40+Sカートリッジ)により精製した後、さらにMDAPにより精製し、標題化合物(D23)を得た(142mg)。
LC-MS:MH+ = 442 (C28H21F2NO2 = 441)]
[0103] 説明24.4−[(フェニルメチル)オキシ]−1−{4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール(D24)



マイクロ波バイアルにて、4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(504mg、2.26mmol)、4−ブロモフェニルフェニルメチルエーテル(580mg、1.88mmol)、K3PO4(998mg、4.7mmol)およびL−プロリン(43.3mg、0.376mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解させ、アルゴン流下で音波処理により脱気した。これにCuI(18mg、0.094mmol)を加え、この溶液をマイクロ波リアクターにて100℃まで加熱した。5時間後、2回目のCuI(48mg、0.252mmol)およびL−プロリン(40mg、0.347mmol)を加え、この混合物を2時間以上加熱した。この反応混合物をセライトパッドで濾過し、濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)/水(100mL)で分液し、層に分け、水相を酢酸エチル(100mL)で再抽出した。合わせた有機相をブライン(2×50mL)、次いで水(50mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。粗生成物を、ヘキサン中0〜30%のEt2O勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4)により精製し、標題化合物(D24)を得た(143mg)。
LC-MS:MH+ = 442 (C28H21F2NO2 = 441)]
[0104] 実施例1:1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E1)



エタノール(100mL)および酢酸エチル(100mL)中、1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D1)(2.32g、5.48mmol)の懸濁液を10%Pd/炭素(500mg)の存在下、大気圧下、室温で一晩水素化した。この混合物を濾過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルで溶出)により精製して桃色のガム質を得、これはクロロホルム(〜0.5mL)およびヘキサンを添加することにより固化した。生成物を濾取し、ヘキサンで洗浄し、灰白色粉末を得た。この生成物をメタノールに溶解させ、SCXカートリッジに通し(反応で生じた微量のインドリンを捕捉するため)、カートリッジをメタノールで溶出した。生成物を含有する画分を濃縮した後、ヘキサンで摩砕し、乾燥させ、標題化合物(E1)を灰白色固体として得た(905mg)。
LC-MS:MH+ = 244 (C14H10FNO2 = 243)
NMR(δH), (CDCI3): 6.47 (1 H, d, J = 7.4 Hz), 6.68 (1 H, d, J = 3.3 Hz), 6.93 (1 H, d, J = 8.3 Hz), 6.96 (1 H, dd, J = 7.6, 8.2 Hz), 7.10 (1 H, dd, J = 8.4, 9.4 Hz), 7.19 (1 H, ddd, J = 0.9, 2.6, 8.6 Hz), 7.36 (1 H, d, J = 3.3 Hz), 7.37 (1 H, dd, J = 2.6, 11.9 Hz), 9.56 (1 H,ブロードs), 10.09 (1 H, ブロードs)]
[0105] 実施例2:1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−1H−インドール−4−オール(E2)



エタノール(20mL)中、2−フルオロ−4−{3−メチル−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}フェノール(D2)(140mg、0.40mmol)の溶液をH−キューブ中、10%Pd/C触媒上で水素化した。得られた溶液を濃縮し、生成物を、ヘキサン中5〜50%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(E2)を得た(47mg)。
MH+ = 258 (C15H12FNO2 = 257)]
[0106] 実施例3:1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−1H−インドール−4−オール(E3)



エタノール(7mL)中、2−フルオロ−4−{2−メチル−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}フェノール(D3)(85mg、0.24mmol)の溶液に、酢酸エチル(1mL)中、テトラ−n−ブチル塩化アンモニウム(170mg、0.61mmol)の溶液を加えた。この溶液をH−キューブ中、10%Pd/C触媒上で水素化した。得られた溶液を濃縮し、生成物をMDAPにより精製し、標題化合物(E3)を得た(31mg)。
LC-MS:MH+ = 258 (C15H12FNO2 = 257)]
[0107] 実施例4.7−ブロモ−5−フルオロ−1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E4)



酢酸エチル(20mL)中、7−ブロモ−5−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D6)(442mg、0.849mmol)を、H−キューブ中、10%Pd−C上、流速1mL/分で水素化した。この生成混合物を蒸発させ、クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中、酢酸エチル)に付して材料を得、これをさらにMDAPにより精製し、標題化合物(E4)を灰白色固体として得た(84mg)。
LC-MS:MH+ = 340/342 (C14H18BrF2NO2 = 339/341)]
[0108] 実施例5.5−フルオロ−1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E5)



酢酸エチル(8mL)中、5−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D7)(143mg)の溶液をH−キューブに、1バールのH2圧、1mL/分で通した。溶液を蒸発させ、シリカゲル(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチル溶出)でのクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(E5)を灰白色固体として得た(65mg)。
LC-MS:MH+ = 262 (C14H9F2NO2 = 261)]
[0109] 実施例6.6−エチル−1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E6)



−78℃にて、ジクロロメタン(6mL)中、6−エチル−1−[3−フルオロ−4−(メチルオキシ)フェニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D10)(180mg、0.60mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(ジクロロメタン中1M溶液、2.5mL、2.5mmol)を加えた。この反応混合物を0℃まで温めた後、水およびジクロロメタンを加えることにより急冷した。この溶液を、希釈炭酸水素ナトリウム溶液を加えることにより中和した。有機相を分離した後、水相を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物をMDAPにより精製し、標題化合物(E6)を得た(8mg)。
LC-MS:MH+ = 272 (C16H14FNO2 = 271)]
[0110] 実施例7.7−クロロ−1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E7)



−78℃にて、ジクロロメタン(50mL)中、7−クロロ−1−[3−フルオロ−4−(メチルオキシ)フェニル]−4−(メチルオキシ)−1H−インドール(D12)(533mg、1.75mmol)の溶液に三臭化ホウ素(ジクロロメタン中1M溶液、7mL、7.0mmol)を加えた。この反応混合物を室温まで温めた後、メタノール、次いで水およびジクロロメタンを加えることにより急冷した。層に分け、水相をジクロロメタンで再抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン中5〜70%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより部分的に精製した。生成物をさらにMDAPにより精製し、標題化合物(E7)を得た(39mg)。
LC-MS:MH+ = 278 (C14H9CIFNO2 = 277)]
[0111] 実施例8.1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシ−1H−インドール−6−カルボニトリル(E8)



エタノール(25mL)および酢酸エチル(5mL)中、1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1H−インドール−6−カルボニトリル(D14)(320mg、0.89mmol)の溶液をH−キューブ中、10%パラジウム/炭素触媒上で水素化した。得られた溶液を濃縮し、生成物を、ヘキサン中2〜60%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(E8)を得た(175mg)。
LC-MS:MH+ = 269 (C15H9FN2O2 = 268)]
[0112] 実施例9.6−フルオロ−1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E9)



酢酸エチル(30mL)中、6−フルオロ−1−{3−フルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール−4−オール(D18)(380mg、1.082mmol)の溶液をH−キューブ中、10%パラジウム/炭素触媒上で水素化した。得られた溶液を濃縮した。生成物を、ヘキサン中10〜100%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(E9)を得た(213mg)。
LC-MS:MH+ = 262 (C14H9F2NO2 = 261)]
[0113] 実施例10.6−フルオロ−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E10)



エタノール(3mL)中、6−フルオロ−1−{4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール−4−オール(D20)(75mg)およびパラジウム/炭素(75mg)の混合物を水素下、室温で3時間攪拌した。この混合物を濾過し、濾液を蒸発させ、シリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチル)に付した。生成物を含有する画分を濃縮した後、エーテルから蒸発させ(3回)、標題化合物(E10)を白色固体として得た(15mg)。
LC-MS: [M-H]- = 242 (C14H10FNO2 = 243)]
[0114] 実施例11.1−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E11)



1−{3,5−ジフルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D21)(299mg、0.678mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、室温、大気圧にて、10%パラジウム/炭素(50%含水)(150mg)の存在下で水素化した。21時間後、この混合物を濾過し、真空濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜100%のEt2O勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4)により精製し、標題化合物(E11)を得た(61mg)。
LC-MS:MH+ = 262 (C14H9F2NO2 = 261)]
[0115] 実施例12.1−(2,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E12)



1−{2,5−ジフルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D22)(258mg、0.584mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、室温、大気圧にて、10%パラジウム/炭素(50%含水)(120mg)の存在下で水素化した。22時間後、この混合物を濾過し、真空濃縮した。粗生成物をMDAPにより精製し、標題化合物(E12)を得た(114mg)。
LC-MS:MH+ = 262 (C14H9F2NO2 = 261)]
[0116] 実施例13.1−(2,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(E13)



1−{2,3−ジフルオロ−4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−4−[(フェニルメチル)オキシ]−1H−インドール(D23)(141mg、0.319mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、室温、大気圧にて、10%パラジウム/炭素(50%含水)(70mg)の存在下で水素化した。22時間後、この混合物を濾過し、真空濃縮した。粗生成物をMDAPにより精製し、単離された材料を酢酸エチルと飽和NH4Clとで分液した。相に分け、水相をさらなる酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、標題化合物(E13)を得た(45mg)。
LC-MS:MH+ = 262 (C14H9F2NO2 = 261)]
[0117] 実施例14.1−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−インドール−4−オール(14)



4−[(フェニルメチル)オキシ]−1−{4−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1H−インドール(D24)(143mg、0.352mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、室温、大気圧にて、10%パラジウム/炭素(50%含水)(70mg)の存在下で水素化した。28時間後、この混合物を濾過し、真空濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜100%の酢酸エチル勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4)により精製し、標題化合物(E14)を得た(55mg)。
LC-MS:MH+ = 226 (C14H11NO2 = 225)]
[0118] 本発明は、本明細書において上記された特定の好ましいサブグループの総ての組み合わせを包含するものと理解されるべきである。]
[0119] 生物活性を決定するためのアッセイ
脱イオン水中のアッセイバッファー(AB)(50mM MOPESpH7.5、50mM NaF、2.5mMCHAPs)、5mM 1,4ジチオトレイトール(DTT)は試験当日に加える。適当な量のABをプラスチックチューブに入れ、固体DTTを加えた後、アッセイを実施した。DTTを含むABをプラスチックチューブに分配した。本発明者らはガラスに対し、プラスチックを使用することが重要であることを見出していた。プラスチックチューブに終濃度6nMにERβタンパク質を加え、その後静かに逆にした。そのプラスチックチューブに、終濃度1.5nMにERFPリガンド(20mM Tris、90%メタノール中Fluormone(商標)EL Red 200nM、Invitrogen社から購入、カタログ番号P3030)を加え、その後静かに逆にした。これを5〜10分間静置した後、それを384アッセイプレートに入れた。ERαの場合も終濃度4nM ERαおよび1.5nM ER FPリガンドを使用し、同様のプロトコールを用いた。]
[0120] 384プレートに入れた、100%DMSOに1mMで溶解させた試験化合物をBeckman FXにより連続希釈した(1:3)。連続希釈した試験化合物を、0.1μL、アッセイプレートに加え、最大終濃度は10μMであった。一度、アッセイプレートの準備ができたら、サーモコンビ(Thermo combi)で適当なプレートセットに10μLの上記試薬を加えた。次いで、これらのプレートを密閉し、室温で3時間置いた。
その後、これらのプレートをMolecular Devices Analystに配置し、計数した(励起535nm、蛍光590nm、561二色性ミラー使用)。データを対照に対してノーマライズした後、非線形最小二乗アルゴリズムに当てはめた(下記参照)。
pIC50の計算]
[0121] 結果
実施例1〜14の化合物はERβFP結合アッセイにおいてpIC50>6であった。実施例4、5、7、8、9および10の化合物はERβ FP結合アッセイにおいてpIC50>8であった。ERαに対し、>10倍の選択性を有する化合物もあった。
このアッセイにおいて使用したヒトERβのアミノ酸配列は、以下の通りである。]
[0122] 本記載および特許請求の範囲が一部を構成する本願は、あらゆる後願に関して優先権の基礎として使用し得る。そのような後願の特許請求の範囲は、本明細書に記載される任意の特徴または特徴の組合せに向けられている場合がある。それらは、物、組成物、方法、または使用クレームの形をとる可能性があるが、例としてかつ限定することなく、次の特許請求の範囲を含み得る。]
权利要求:

請求項1
式(I):[式中、Ra、RbおよびRcは、ハロ、C1−4アルコキシ、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−5アルカノイル、CF3、CF3Oおよびシアノから独立に選択され;mは、0または1〜3の整数であり;nは、0または整数1もしくは2であり;pは、0または1〜4の整数であり;ただし、m、nおよびpは合わせて5以下に相当する]の化合物またはその塩。
請求項2
実施例1〜14の化合物またはその塩から選択される、請求項1に記載の化合物または塩。
請求項3
塩が、薬学上許容される塩である、請求項1または2に記載の化合物または塩。
請求項4
請求項3に記載の化合物または塩を医薬担体および/または賦形剤とともに含んでなる、医薬組成物。
請求項5
有効治療物質として用いるための、請求項3に記載の化合物または塩。
請求項6
疼痛、慢性炎症疾患、自己免疫疾患、良性または悪性の異常な組織増殖、CNS障害、代謝障害、食欲障害、少なくとも部分的にエストロゲン欠乏により媒介される障害または症状の処置において心臓保護療法として用いるための、請求項3に記載の化合物または塩。
請求項7
心臓保護療法を必要とするヒトまたは動物対象を処置する方法であって、その対象に有効量の請求項3に記載の化合物または塩を投与することを含んでなる、方法。
請求項8
疼痛、慢性炎症疾患、自己免疫疾患、良性または悪性の異常な組織増殖、CNS障害、代謝障害、食欲障害、少なくとも部分的にエストロゲン欠乏により媒介される障害または症状に苦しむヒトまたは動物対象を処置する方法であって、その対象に有効量の請求項3に記載の化合物または塩を投与することを含んでなる、方法。
請求項9
疼痛、慢性炎症疾患、自己免疫疾患、良性または悪性の異常な組織増殖、CNS障害、代謝障害、食欲障害、少なくとも部分的にエストロゲン欠乏により媒介される障害または症状の処置のための、または心臓保護としての薬剤の製造における、請求項3に記載の化合物または塩の使用。
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同族专利:
公开号 | 公开日
AT535512T|2011-12-15|
US7956083B2|2011-06-07|
GB0803017D0|2008-03-26|
US20100324106A1|2010-12-23|
WO2009103710A1|2009-08-27|
EP2271617B1|2011-11-30|
EP2271617A1|2011-01-12|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-05-01| A300| Withdrawal of application because of no request for examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120501 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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